サッカー・ワールドカップ南アフリカ大会で、日本チームは惜しくもベスト8を逃した。しかし、大会前の大方の予想を良い意味で覆して予選を突破。決勝ラウンドでも南米予選を首位で通過したパラグアイと互角以上にわたり合い、大活躍と言える。
岡田ジャパンにはいったい何が起きていたのか
大会前の前哨戦では勝ち星から見放され、マスコミからは強いバッシングを受け追い込まれた岡田ジャパンチームに、いったい何が起こったのだろうか?
本田圭佑のフォワード(FW)への抜擢、阿部勇樹のミッドフィルダー(MF)の底への抜擢。最後の賭けに出たと言われる岡田武史監督の選手起用は、チーム力を変え得る起爆剤になったのだろうか?
キャプテンの影響力もチームスポーツでは1つのカギを握るケースが多い。中澤佑二から長谷部誠へ変更。この影響はあったのだろうか?
以上の3点を最適組織編成のためのFFS理論で解明してみたい。
FFS理論とは、米国政府機関からの依頼で、最前線の最小組織である「チーム」の生産性を高めるためのチーム編成と運営を研究し、提唱された理論である。
日本で既に500社を超える企業で採用されているFFS理論
FFSとは Five Factors & Stress の頭文字を取ったものである。5つの因子の状態とストレス状態で、一人ひとりの思考行動の特性とストレス状態を把握し、そのデータを基にして人と人の組み合わせをしていくための理論である。
人は複雑な存在であり、まして組み合わせとなれば「好きだ、嫌いだ、よう分からん奴、いい奴だ」と理性と感情が渦巻くものである。その複雑怪奇な「相性」なるものを科学的に把握し、編成できる理論である。
なお、日本においては既に500社を超える企業での実績もあり、スポーツ界においては、筑波大学のアメリカンフットボールでの検証論文、筑波大女子バスケットボールが学生日本一になったチームの「相性がチーム力にいかに影響を与えるか」という論文がある。
さて、現場は常に有事であり、常にストレス状態になっている。そのストレスの引き金になるのが人間関係であり、また逆に好転するのもストレスである。