「シャッター商店街」という言葉が聞かれるようになったのはいつの頃からでしょうか。

 モータリゼーション社会の到来とともに、都会でも地方でも自動車を所有する人が増え、必然的に買い物客は駐車場が広い大型スーパーに向かうようになりました。駅前の商店の狭い駐車場では対応しきれなかったのです。その結果、バイパス沿いには大型スーパーやドラックストア、家電量販店が立ち並ぶようになりました。

 いまやどの街に行っても、バイパス沿いは同じような光景が広がっています。その一方で、昔からあった駅前の商店街では、シャッターを下ろすところが多くなっています。

 個人商店は実際に減少傾向にあります。経済産業省調査による2008年「商業販売統計」では、小売業の企業数・個人店数が10年前に比べ、215万店から147万店に減少し、68万店も減少しています。化粧品専門店を見ても、10年前の3万3000店から、2007年には2万2000店、約1万店も減少しています。

 一見、勝負は決しているように見えます。シャッター商店街にはもはや打つ手がないのでしょうか。

 決してそんなことはありません。私は店頭プロモーションや店頭キャンペーン、マーケティングに長年携わっている身として、まだまだ打つ手があると思っています。

 今まで大企業だけが取り入れてきた「O2O(オンライン・トゥ・オフライン)」の戦略は、ITコストが下がっているので小さい商店でも十分に利用できます。加えて、従来あるマーケティング戦略をうまく活用すれば、商店街は息を吹き返すことができます。

 実際に小さな商店で奮闘していらっしゃる方々がいらっしゃいます。個人商店ながら売り上げを伸ばしている化粧品専門店があるのです。今回は、そんな戦う化粧品専門店の1つ、佐賀県鳥栖市にある「化粧工房ビジーナ(Biji-na)」を紹介したいと思います。水田社長にお話をお聞きすると、小さな商店が逆襲するためのヒントが数多く隠されていました。

 (シャッター商店街がバイパスのショッピングモールに逆襲する方法については、弊著『なぜ小さなコスメ店が大型ドラッグストアに逆襲できたのか?』に詳しく書きましたので参考にしていただければと思います)