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マーケティングの課題解決にも産学共同研究を

「MFI(Math-for-Industry)」にみる産学連携の効用

2013.01.23(水) 本間 充
    http://goo.gl/Bv1SR
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 2012年4月、マーケティングカンファレンスの ad:tech San Francisco(アドテック サンフランシスコ)に行った時、こんな話を耳にした。

 「フェイスブックのマーク・ザッカ―バーグCEOは優秀な経営者ではないだろうか。自分の弱い部分を理解し、その部分の専門家を招いたり、権限委譲をして、その弱さを補完しているからだ」

 私は、この話を聞くまではザッカーバーグは若く優秀な起業家というだけだと思っていた。しかし、この話を聞いた後は、ザッカ―バーグは強い人間なのではないかと考えを改めた。

自分でやるか、他人に任せるか。ビジネス上はどちらが良い解決方法?

フェイスブックCEO、420億円相当の株を慈善事業に寄付

フェイスブック共同創設者、CEOのマーク・ザッカーバーグ氏〔AFPBB News

 多くの人は自分の弱みを見せたがらない。弱みを見せることを怖がるからだろう。もちろん、私にも当てはまる。だから、実感を込めて「弱みを見せることの怖さ」とここに書いている。

 しかし、ビジネス上その弱みを克服しなければいけないとしたら、どうすればよいのだろうか?

 解決方法には2種類あるだろう。1つは自分で克服する。もう1つはザッカ―バーグのように他の人に依頼する方法だ。

 自分で克服する方法には自分の強みが増えるというメリットがあるが、おそらく克服には時間がかかるだろう。他人に頼む方法は、頼む相手を探さないといけないが、おそらく時間はあまりかからないと思う。

 ビジネスにおいては解決までのスピードが優先されるだろうから、他人に頼むというのは良い解決方法だと思う。

 もちろん、他人に頼むのは良いことばかりではない。何を頼むか明確にしないといけないし、その相手との信頼関係が何より重要になる。しかし、企業活動においては、当然チームで仕事を行う方がよい場合が多いだろう。

産学共同の取り組みに意味がある理由

 ところで、読者のみなさんに質問である。社会人になった後で教育機関や自分の恩師を訪れたことがあるだろうか?

 多くの方は訪れたことがないと答えるだろう。理由も想像できる。自分の現在の仕事と学んでいたことが違う、学生時代に落ちこぼれだったから・・・。でも、本当の理由は、そんなこと考えたこともないし、意味がないと思っているからではないだろうか。

 もちろん、教育・研究機関と民間の共同研究の難しさには、日本の組織的な構造の問題もある。海外では、民間の企業が課題を持ち込める場所が存在しているのに対して、日本にはそのような場所やイベントが少ない。

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本間 充 Mitsuru Honma

 

1992年、花王に入社。1996年まで、研究所に勤務。研究所では、UNIXマシーンや、スーパー・コンピューターを使って、数値シミュレーションなどを行う。研究の傍ら、Webサーバーに遭遇し、花王社内での最初のWebサーバーを立ち上げる。1997年から研究所を離れ、本格的にWebを業務として取り組み、1999年にWeb専業の部署を設立した。花王のWebを活用したマーケティングに取り組み続け、現在は、デジタルコミュニケーションセンター 企画室長を務めている。新しいWebのコミュニケーションの検討・提案や、海外花王グループ会社のWeb活用の支援、またB2B領域のサイトの企画まで、広く花王グループのWebのコミュニケーションに関わっている。Ad Tech Tokyo 2009, Ad Tech Singapore 2010等でも講演。

社外においては、公益社団法人・日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会の代表幹事を、2011年から務めている。
北海道大学卒業、数学修士。日本数学会員オープン・モバイル・コンソーシアム メンバー

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