サムスングループの李健熙(イ・ゴンヒ)氏が会長に就任してから2012年12月1日でちょうど25年が経過した。サムスンの強さは今さら説明する必要もないが、会長就任当時は半導体事業に本格進出した直後でまだアジアの新興企業の1つだった。
サムスンはどうして強くなれたのか。今もグループの幹部が繰り返し読んでいる会長の著書「新経営」を久しぶりに読んで見た。
2012年11月30日午後。ソウルの中心部ある湖巖(ホアム)アートホールで開かれたサムスングループの式典に李健熙会長が姿を見せた。社会の発展に貢献したサムスンの従業員を表彰する式典が終わると、その場で「会長就任25周年式典」が開かれた。
会場に流れたメッセージで李健熙会長は、従業員のこれまでの努力に感謝の意を表した後「われわれの進むべき道はまだ遠い。もう1度革新の風を起こし、サムスンの製品とサービスで生活を豊かにし、人類社会に寄与しよう」と語りかけた。
目もくらむほどの成長を遂げた25年
このアートホールは、李健熙会長の父親で、サムスン創業者で実父である李秉喆(イ・ビョンチョル)氏の名前が付いている。25年前の12月1日、李健熙氏はこの場で第2代のサムスングループ会長への就任式を開いた。
李健熙会長の在任期間中にサムスングループは飛躍的に成長した。
1987年からの25年間でグループ売上高は39倍、時価総額は303倍になった。輸出立国である韓国全体の輸出額に占めるサムスングループの輸出額の比率も30%近くに達した。サムスングループが韓国経済の牽引役だったことも間違いがない。
世界市場でトップシェアを握る製品も20品目以上に達している。2009年には米ヒューレット・パッカード(HP)を抜きさって世界最大のIT企業に浮上している。
「李健熙会長時代のサムスン」の実績を数字で見せられると、目がくらむほどだ。