新・地方自治論

夕張の地域医療活動が映し出す日本の将来

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今回は、高齢社会先進地である北海道・夕張で診療所を経営している「夕張希望の杜」の取り組みなどについてお話しします。

 第1回の記事では、2006年に財政破綻した夕張市のお話をしました。人口が急減していることや、1990年にはすでに財政破綻状態であり、それを市長も議会も認識していたことなどです。

 夕張市が財政破綻したのと同時に、夕張市立総合病院も30億円以上の借金を抱えて経営破綻しました。夕張市立総合病院は元々は炭鉱を経営していた会社の病院です。100ベッド以上あった病院ですが、巨額の累積債務を抱え、誰も引き受け手がありませんでした。

 その運営を引き継いだのが村上智彦医師です。北海道出身で地域医療に命を懸けている(決して大げさではなく言葉通りに受け取ってください)村上医師は個人保証で1億円とも言われる巨額のお金を借り、「夕張希望の杜」という医療法人財団を設立して病院の経営を引き継いだのです。

経営の立て直しは苦難の連続

 村上医師が引き継ぐに当たって、規模を19ベッドと大幅に縮小し、診療科目も減らしたのですが、引き継いでからも経営は苦難の連続でした。

 まず、施設がとても古いのでやたらと暖房代がかかります。ちょうど原油価格が高騰し始めた時でしたので、同規模の病院と比較すると重油代が何千万円も余計にかかるのです。

 また、救急医療も引き受けていますが、不採算部門であるにもかかわらず、市が補助金を出してくれることもありませんでした。

 私は、村上先生がとても運営に苦労しているという話を友人から聞いていました。なんとか力添えしたいと思い、村上先生を中心に医師や看護師さんに記事を書いてもらってメルマガを発行することにしました。広告料を取って夕張希望の杜に寄付できないかと考えたのです。

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