最近あちこちで「スマートメーター」という言葉を見聞きする。きちんと理解している人はまだ少ないかもしれない。ひとことで言えば、通信機能を持ち電気機器などのコントロールができる進化した電力量計のことだ。
これが普及すれば、太陽光など再生可能なエネルギーを使った電力が効率的に供給できる。国は2020年にも全戸設置を義務づけようと目論んでいるのだが。
電力の効率供給目指すスマートグリッド構想
オバマ大統領は34億ドルを投じて送電網を刷新すると発表した(2009年10月27日、フロリダのデソト次世代太陽エネルギーセンターで撮影)〔AFPBB News〕
2003年8月14日午後4時過ぎ(日本時間15日早朝)、アメリカ北西部からカナダに及ぶ東部一帯で大規模な停電が発生した。「ニューヨーク大停電」と呼ばれるこの停電は、ニューヨーク、クリーブランド、デトロイト、ペンシルベニア、バーモント、オハイオ、コネチカット、メリーランド、マサチューセッツ、ミシガンの各州をはじめ、カナダのトロントやオタワなど広い地域に及んだ。
夕方の帰宅時間と重なったため通勤や通学の足が乱れ、地下鉄やエレベーター内に多くの人が閉じ込められるなどの被害が出た。復旧作業は現地時間の16日までかかり、アメリカ・カナダ両国で約6000万人が影響を受けた。
米広域災害史上に残るこの大停電を教訓に、米国では安定した電力網整備の必要性が指摘されるようになった。その延長線上で注目されてきたのが「スマートグリッド(SMART GRID)」構想だ。
スマートグリッドの定義は国や地域ごとに異なっているが、英語でスマートは賢い、グリッドは電力網を指す。経済産業省は「最新のIT技術を活用して電力供給・需要に係る課題に対応する次世代電力系統」と定義しているので、日本語なら「効率的な電力供給システム」が近い。なんのことか、かえって分からなくなったかもしれないので簡単に説明しよう。
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