女性が欲する男性の資産価値とはいったい何か。先週は目に見える部分、つまり可視的資産価値について見てきました。今週は、目に見えにくい部分について触れましょう。
「性格」を規定するホルモンと脳内物質
その最大の資産は「性格」です。巷間では、「恋愛・結婚には男女の相性が大事」ということを何度となく耳にします。あたかも一生の友人を探しているかのようです。
でも、本当に性格って大事なのでしょうか?
本人が大事と言っているのだから、恋愛や結婚には大切であるのでしょう。しかし、性格や性格の相性について、多くの人は誤解しているようなので、この章で明確にしておきます。
結論から言えば、「性格というのは、恋愛においては、それほど重要ではない」ということなのですが、順を追って説明します。
恋愛の場面における私たち人間の性格を規定する最も重要なものは、3つの脳内化学物質に集約させることができます。3つとは、以下の化学物質です。
(1)前述の男性ホルモンであるテストステロン
(2)アウトドア派かインドア派を規定するドーパミン
(3)信頼性を規定するセロトニン
ラトガー大学の恋愛学者、ヘレン・フィッシャー氏が最近『「運命の人」は脳内ホルモンで決まる!』という本でまとめているようですが、心理学と生物学の分野ではホルモンからのアプローチが非常にポピュラーになっていて、統計的に信頼できるデータも整いつつあります。
現在までに統計的に有意であるとされている脳内化学物質3つについて述べてみます。
女性にもわずかだが存在するテストステロン
まず、テストステロンです。ただ、テストステロンについては前述しましたので、ここでは詳述しません。顔かたちにも性格にもその影響が顕著となるホルモンであることは、既に申し上げました。男性を見たらテストステロンがどのくらいか調べろ、と言いたくなります。
態度を見たり、顔かたちを見たり、右手の薬指(人さし指と薬指では薬指の方が長いほどテストステロン値が高いことがデータ的に言えます)を見たりすれば、ある程度は分かるものです。
ちなみに女性にも男性の数分の1程度ですが、テストステロンが存在します。男らしい女性というのがいますね、負けず嫌いの女性。あれはテストステロンのなせる業です。
テストステロンの多い男性は女性ホルモンであるエストロゲンの多い女性を好む、という研究があります。エストロゲンは男性にはないのでここでは述べませんが、詳しくは拙著『なぜ、その人に惹かれてしまうのか?』をご参照ください。