認証バッジを有料化
同氏は、ツイッターが現在、著名人などのアカウントに付与している「認証済みバッジ」を、値上げ後のツイッター・ブルーの特典の1つにするとも表明した。
認証済みバッジは、本人確認済みを示すもので、なりすまし防止などの効果がある。だが、ツイッターはこれに金銭的対価を求めていない。マスク氏は今回の投稿で「誰が認証済みバッジを持ち、誰が持たないのかを判断する地主・小作関係のような現在のシステムはでたらめだ」と述べた。ただ、同氏は有料化した際の認証基準に変更があるかどうかについて明らかにしていない。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると現在、認証済みバッジを持つ利用者は42万3700人。このうち仮に1割が月8ドルを支払うことになれば、ツイッターは年間410万ドル(約6億円)の追加収入を得ることになる。
サブスクサービスはより安定した予測可能な収入源で、マスク氏には成功事例があると同紙は報じている。例えば米テスラでは電気自動車(EV)の高度な運転支援システムの一部をサブスクサービスとして提供している。ロケット開発会社の米スペースは、通信衛星ネットワーク「Starlink(スターリンク)」によるインターネット接続サービスを月額料金で提供している。
広告大手、ツイッター広告の一時停止を助言
マスク氏はネット広告に依存するビジネスモデルを懐疑的にみているようだ。作家のスティーブン・キング氏とのやりとりでマスク氏は「我々はどうにかして費用を支払わなければならない。ツイッターは広告主に完全依存することはできない」と投稿した。
ウォール・ストリート・ジャーナルの別の記事によると、米広告大手インターパブリック・グループと仏広告大手ハバス・メディアは、顧客にツイッター広告の利用を一時停止するよう助言した。理由はコンテンツ監視能力への懸念だという。
インターパブリック・グループは10月31日付の電子メールで「現状は予想不可能で混沌(こんとん)としており、このような環境では悪人や危険な行為がはびこる可能性がある」と指摘。「現時点で、ツイッターが広告主にとって安全な場所だと自信を持って言うことができない」と述べた。マスク氏による買収後、広告業界ではツイッター広告に関して慎重な姿勢を取る動きが広がっているという。