C社の改革の成果

 C社ではこの案件管理システムの構築により、初期課題が解決された。

・特注品受注プロセスがベテラン依存から脱却できた
・特注品の収益性が明確になり、安心して営業強化できるようになった
・設計担当者の負荷が減って、新人の育成も可能になった

 さらには、売り上げが前年比 1. 5倍に伸びて業績は好調 、一方で要員数は1. 2倍程度で済んだ。さらに、若手とベテランのコミュニケーションが活発化し、若手の育成にも効果があった。

 C社社長は、リーマン・ショックを機に自社のビジネスを「顧客の要望を聞いて実現する」というスタイルで徹底することとし、そのための仕事のやり方を、案件管理システムという方法で実現したのである。

コンサルタント 横川省三 (よこかわ しょうぞう)

テクニカルアドバイザー 経営コンサルタント

事業戦略、業務改革を中心とした経営コンサルティングに従事。'06年にBPRの実践手法であるビジネスプロセス・マネジメント(BPM)の普及団体である日本ビジネスプロセス・マネジメント協会を設立。企業・中央官庁・自治体へのBPMコンセプトの普及を図っている。 著書には、「IT経営推進マニュアル('00年PHP)」、「BPM推進のステップとキーポイント(BPM推進フレームワーク) 共著 '12年日本BPM協会」等がある。