アップル「ビジネスモデルはすでに韓国法に順守」
ただ、グーグルとアップルは規制に反対の姿勢を示している。アップルは自社のビジネスモデルはすでに韓国の法律に順守しておりアプリストア「App Store」のポリシーを変更する必要はないとの立場を取っている。
グーグルは21年11月4日、韓国で自社決済システムの利用義務付け規定を撤回すると発表。
これにより開発者はアプリ内に自社決済システムを導入できるようになる。ただグーグルは新たな規約に「利用者が代替決済システムを選択した場合、開発者はグーグルに対し決済金額の11%を支払わなければならない」という項目を盛り込んだ。ロイターは「これが開発者にとってどの程度メリットになるのかは不明だ」と指摘している。
韓国議員「アップルの主張理にかなっていない」
韓国でアプリ決済強制禁止法を推進した共に民主党(与党)のチョ・スンレ(趙承来)議員は、アップルとグーグルの対応に「満足していない」と述べている。「韓国法に違反していないとするアップルの主張は理にかなっていない。過度な課金手数料は開発者から技術革新の機会を奪う」と同氏は述べている。
米センサー・タワーによると、韓国のモバイルアプリ支出額は世界4位。同国市場は米国、日本、中国に次ぐ規模。また、ネイバーやカカオなどが加盟する韓国インターネット企業協会は、グーグルとアップルによる手数料徴収によって同国内アプリ開発者の収入が年間2兆ウォン(約1900億円)減らされていると指摘している。
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