(朝岡 崇史:ディライトデザイン代表取締役、法政大学大学院客員教授)
CESを主催する全米家電協会(以下「CTA」)は2021年4月28日にプレスリリースを配信、来年(2022年)年初に開催されるCES 2022は対面(In-Person)とデジタル(Digitally)の両方で行われることを発表した。
世界的な新型コロナウイルスの蔓延により、今年のCES 2021は、早くも昨年7月末に対面式でのイベント開催を断念、長いCESの歴史の中で初めて完全デジタルで開催されたことは記憶に新しい。
(参考)「憧れのCESが完全デジタルで『身近なCES』へ」(「JDIR」)
CTAのプレスリリースに記載されているCES 2022に関する情報は以下の5点である。
・会期は2022年1月5日(水)~1月8日。プレス限定のメディアデーは2022年1月3日~1月4日。
・すでに約1000社の企業が出展をコミットしており、出展者は今後も増える見込み(アマゾンやクアルコムなどCES 2021の出展を見合わせた企業も復帰)。
・スタートアップ企業を集めた「ユーレカパーク」(Eureka Park)が復活。フランス、イタリア、オランダ、韓国などは例年通り数多くのスタートアップが出展。
・CES 2021でデビューし、好評を博した「CESアンカーデスク」はラスベガスに移動、出展者、会議セッション、基調講演、ライブイベントなどをリアルでレポート。
・新型コロナウイルス安全対策について米国疾病予防管理センター(CDC)、ネバダ州、ラスベガス市のガイドラインを検討し、最新情報を参加者と共有する。
今回の記事では、CES 2022に関する上記5つの情報を、CESに毎年通って定点観測を行っている筆者の現場感覚的な視点から補足するとともに、「MWC 2021」や「IFA 2021」など世界のメジャーなテックイベントの動向にも触れ、「コロナ禍での巨大イベントのニューノーマル」について世界の流れをウォッチしていきたい。