(朝岡 崇史:ディライトデザイン代表取締役)
世界的な新型コロナウイルスの感染拡大によって今年(2020年)7月末に急遽リアル開催から完全デジタル開催へと方向転換された世界最大規模の民生技術の展示会「CES」(シーイーエス)。
年明けの1月11日から1月14日までの会期(ただし例年通り、会期初日はメディアのみ)を控え、すでに12月3日から主催者であるCTA(Consumer Technology Association)のウェブサイト上でレジストレーション(参加登録)が開始されている。
(参考)『完全デジタル開催「CES 2021」の画期的な点と残念な点』(JDIR)
今回の記事では、完全デジタル開催でCESはどう変わるのか、基調講演や展示の見どころはどこかについて手短にご紹介したい。
完全デジタル開催を契機に「憧れのCES」は「身近なCES」へ大変身を遂げる。
完全デジタル開催で大いに期待できる点
まず、完全デジタル開催で来場者の「CES体験」はどう変わるのだろうか?
期待できる点の第1は「会場での物理的な移動や待ち時間が劇的に減る」ということだ。デジタル開催は平たく言うと「CES 2021という大きなホームページができる」ことを意味する。基調講演であろうが、展示であろうが、クリックするだけで瞬間移動が可能だ。