(今井 一義:日本能率協会コンサルティング 生産コンサルティング事業本部 副本部長 シニア・コンサルタント)

新たな「食生活」のあり方へ

 食生活は、生命を維持し、人々が健康で幸福な生活を送るために欠くことのできない営みであり、人々の生活の質(QOL)との関わりが深い。コロナ禍の自粛期間中における食生活は充実していただろうか? テレワークをしながらの家事や内食の増加で、様々な課題が浮き彫りになり、新たなサービスも生まれた。

 With/Afterコロナ対応、少子高齢化に伴う労働人口減少、共働き世帯増加、食の多様化、個食化、などの環境変化に対応した新しい生活様式が求められている。また、SDGsの観点から環境負荷低減など、社会的側面から生活様式を見つめ直す動きも出てきている。

 食は人によって好みや考え方が異なる。時間をかけずに栄養素を確保できれば良いという人もいれば、旬や鮮度良い食材、出来立てを優先する人、味付け・大きさ・切り方・硬さ・温度など自分好みにこだわる人もいる。

 また、調理方法では、食材を購入しカットから調理まで自分でする人、加工品を購入して調理する人、完成品を購入する人、食材の購入方法では、食材をスーパーで選んでレジに並んで購入する人もいれば、ネット購入し自宅まで宅配を希望する人もいる。