金(ゴールド)を投資対象とするべきか

「有事の金」から「平時の金」へ、変わる金の投資価値

小島 淳/2019.5.31

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 長い時間をかけて老後資金の準備を考えた場合、投資の中心になるのは株式や債券、不動産あたりでしょう。投資信託(投信)やETF(上場投資信託)を通じてこれらに分散投資することで、リスクを抑えながら将来の収益を期待して待ちます。

 しかし、内外の株式市場や景気動向に不透明感が増していくと、より安全な投資対象を探したくなるものです。少しリスクを取りつつも分散効果が期待できる資産としてクローズアップされるのが金(ゴールド)です。

金の価値の一つは「無国籍通貨」

 人類が初めて金を手にしたのは約6000年前といわれています。以来、金は“普遍の価値をもつ人類の資産”という役割を担ってきました。その希少性と万国共通の価値から、各国通貨の価値を裏づける「金本位制」を世界中で採用していた時期もありました。

 世界で初めて英国で金本位制が採用された1816年当時、世界中にある金は約5000トンしかありませんでした。その後採掘が進んで、現在の採掘総量は約15万5000トン。30倍以上になりましたが、これでも、25メートル×50メートルのオリンピック公式プール3杯分程度です。地球にまだ埋蔵されている金は約5万4000トン程度といわれており、金の希少性は今後も魅力のひとつとなり続けるでしょう。