早期退職の損得勘定と決断のポイント

割増退職金では不十分、最後は「割り切り」の考えも必要

小島 淳/2018.6.18

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 筆者は1965年生まれで今年53歳。地方都市の出身で都内に暮らしています。最近になって、同年代の友人から早期退職の便りが届くようになりました。勤務先の早期退職優遇制度(選択定年制度)を利用した「早期退職(早期リタイア)」が身近になりつつあることを実感します。

 我が国の働き方改革は緒に就いたばかりですが、終身雇用が当たり前だった時代と比べると雇用の流動化は進んでいるようです。人生100年時代の資産運用を考えるにあたって、「自分はいつまで働くのか」という課題は避けられなくなっています。

早期退職の割増退職金は平均で年収2年分

 改めて「自分はいつまで働くのか」を検証してみましょう。前提として(1)企業勤務のビジネスピープル、(2)勤務先に早期退職優遇制度がある、(3)再就職しない――を条件に早期退職を考えてみます。

 ここで大事なポイントになる早期退職優遇制度は、大きく分けて2つあります。ひとつは企業側が業績悪化などの理由で、リストラの一環として期間と人数を限定して退職者を募集するもの。希望退職制度とも呼ばれます。

 もうひとつが、企業が恒常的な人事制度として設けているもので、定年年齢になる前に従業員が退職を選択できるもの。選択定年制度とも呼ばれています。いずれも退職金が割増されます。

 退職給付・年金コンサルティングファームが厚生労働省の公表データをもとに選択定年制度による割増退職金を算出したデータがあります。それによると勤続25年~29年の人が最も多く、所定内賃金(月収換算)の24カ月分が通常の退職金に加算されることがわかりました。

 あくまで参考値ですが、経団連が2018年2月発表した定期賃金調査結果(2017年6月度)によると大卒50歳(総合職)の平均年収は571万円。その2年分となると、1000万円強が通常の退職金に加算される計算になります。