長期運用の投資信託を選ぶための基本的な考え方

税制優遇制度とインデックス投信を基本に流動性も考慮

小島 淳/2018.5.21

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 平均寿命が延び、長い“老後”をすごす可能性が高まっています。そうなると気になるのは老後資金。そして老後資金を準備するための投資といえば、投資信託(投信)が真っ先に挙げられます。

 投信は自分のお金を資産運用の専門家に委託して、さまざまな国や種類の金融商品に分散して投資するもので、比較的少額から始められます。分散投資することで、期待する収益のブレ幅(リスク)をコントロールすることが可能になります。また、投資期間を長くすればするほどさらにリスクの低減が期待できます。

 投資信託はこれまでも、個人の資産運用の中核商品でした。1990年代後半に「金融ビッグバン」と呼ばれる金融業界の大規模な規制緩和によって、個人金融資産の「貯蓄から投資へ」という国策を進める主役を担ってきたのです。

 しかし、その成果は疑問符がつくものでした。個人のお金は貯蓄(預貯金)から投資(投信を中心としたリスク商品)へとは、なかなか流れなかったのです。

 国の後押しもあって投信の数と種類は大幅に増えました。現在では、証券会社や銀行で購入できる投信の数は6000本以上あるといわれています。そのなかから自分の目的に合った投信を選べといわれても、現実的には難しい。投資初心者ならなおさらそうでしょう。

顧客本位が大きく進みつつある販売姿勢

 もうひとつ、証券会社や銀行の販売姿勢にも問題がありました。同じ顧客に何度も売り買いさせて販売手数料を稼ぐ「回転売買」が横行していました。顧客が売買を正しく判断するまでの知識や情報をもっていないことが多く、知らないうちに資産が目減りしたようなケースが多かったようです。