ハーレー・ダビッドソンはユーザーごとの「カスタム化」をさらに進めるため、工場にIoTを取り入れた(写真はイメージ)
日本能率協会コンサルティング(JMAC)では、IoTデバイスを使いこなす強い現場づくりを目指すために「現場IoT7つ道具」を提唱している。
今回は指向を変えて、IoTを活用したビジネスモデル構築についてお伝えしたい。IoT活用が売上げ向上や新たなビジネスおよびビジネスモデルの創造に結びついているのかは、言うまでもなくきわめて重要な視点である。
ハーバードビジネスレビューの調査によると、欧米では「IoTは何に寄与するか」という問いに対して「新たな収益源」と答えた経営者が約6割に達する。それに対して、日本では「オペレーションの向上」と答えた経営者が6割だという。この認識の違いには驚くが、日系企業にとって新たな収益源が必要であることは言を俟たない。今後、IoT活用の目的として、オペレーション向上のみならず新たなビジネスおよびビジネスモデルの創造にも焦点を当てていくべきだろう。
新たな収益源をつくる5つのアプローチ
新たな収益源を作って売上を拡大するモデルには、いくつかの方向性が考えられる。
既存ビジネスの範囲中で競争力のあるQCDを実現し、顧客に価値を提供していくアプローチ、新たなビジネスモデルを構築し、顧客へ新たな価値を提供することでビジネスを拡げていくアプローチなどである。
それらを整理すると、以下の5つのアプローチが考えられる。
(1)マスカスタマイゼーション型
(2)カスタマーオペレーションモニタリング型
(3)スマートプロダクト型
(4)バリューエクステンション型
(5)スマートマッチング型(シェアリングエコノミー)
IoT/ICTを活用した売上拡大のための5つのアプローチ
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