3月8日、北京の人民大会堂で開催された全人代第2回全体会議で拍手する習近平国家主席(写真:AP/アフロ)

(舛添 要一:国際政治学者)

 3月5日、中国で全国人民代表大会(全人代)が始まった。11日まで開かれる。世界の注目は、中国経済の行方、台湾有事などである。習近平国家主席への権力の集中は、どこまで進むのか。

高めの成長目標

 李強首相は、政府活動報告で2024年のGDPの成長率目標を「5.0%前後」とした。昨年の目標数字と同じである。2023年の実績は5.2%であったが、それは、ゼロコロナ政策で成長率が3.0%にまで落ち込んだことの反動でもあった。

 不動産業界の不振を救う道は示されておらず、5%成長という目標の実現は困難であろう。李強も目標達成は「容易ではない」と述べている。2024年の中国の成長率をOECDは4.7%、IMFは4.6%、世界銀行は4.5%と予測している。

 その他の経済指標の目標値は前年とほぼ同水準である。消費者物価は3%前後、失業率は5.5%前後、新規就業者数は1200万人以上、財政赤字比率3%で昨年と同じ数字である。また、地方政府が新たに発行するインフラ債(専項債)の発行枠が3.9兆元(昨年は3.8兆元)である。