皮目を炙ったメバルのカルパッチョ・オレンジドレッシングとともに(写真はすべて筆者撮影)

 待ちわびた春海(しゅんかい)の活性。ここから初夏に向けて、海は徐々に生気であふれていきます。

 私は毎年この時期になると、過去の楽しかったシーンや竿の手触りまで思い出され、今シーズンへの期待が高まります。

 例年、最盛期の釣果や楽しみは充実した釣りの一つですが、これらの経験を重ねてくると、釣り人の性なのか、次第にその入り口である「釣れ始め」を読んでみたくなります。

 今回は陸釣りとしてはまだまだ渋く、気象条件などの変数の多いこの時期に、春先でおなじみのメバルやアジなどを題材に、実釣も交えながら「入り口」を探してみます。

春の入り口を探る

 まず、春の入り口を見つけるために、以下の項目を参考に「情報の交差点」を探していきます。

1.一般的に春から活性が上がり、陸から手軽に狙える魚種の特定

2.例年、対象とする魚種の実績がある地域の選定

3.魚の活性水温を軸にした対象魚種と選定地域とのマッチング

4.釣行予定日直近での水温低下要因となる気象情報がないか確認

「春の入り口」を探る釣行の重要なカギは、対象魚の活性水温と比較するところにあります。

 ありがたいことにITの進展で、関東地方であれば、海水温情報や、目安となる2週間先までの天気図やピンポイントの海況予測まで得ることが可能であり、事前に推測できる環境となっております。