ホイアンは、ベトナム中央部に位置し、南シナ海へと続くトゥボン川の河口に栄えた街です。

 明時代の中国、江戸時代の日本、ポルトガル、オランダなど、さまざまな国の人々が暮らしていたため、各国の建築様式がベトナムの建築様式に組み込まれました。その融合がもたらした街並みはえもいわれぬ異国情緒を醸し出して、ホイアン旧市街の魅力となっています。

 ホイアンには、町の古い歴史を物語るかのように、狭い路地がたくさんあります。まだ若い猫がシートの上から何やら話しかけてきました。飼い主のバイクを守っているのでしょうか。

 ベトナムの古い町によく見られるニャオン(チューブハウス:間口が狭くて奥行きがある細長い家)の中庭で出会いました。ニャオンには採光のために中庭のある設計が多く、猫にもやさしい造りだと思いました。

 最初は警戒していた猫も、しばらくすると慣れてきて、中庭の中央まで出てきました。でもまだ完全には緊張が解けていない様子です。