第64回グラミー賞授賞式で歌と踊りを披露するBTS(4月3日ラスベガスで、写真:ロイター/アフロ)

 今年4月、米国ラスベガスで開催されたBTSの公演に「ハイブ(BTSの所属事務所)」が韓国記者100人以上の航空券と宿泊費用などを支援した。

 ファムツアーとして提供された今回のツアーは、記者1人当たり最低数百万ウォン(約数十万円)に達するものと予想される。

 この件に関し、国民権益委員会に請託禁止法違反として通告した人がいた。その人物は9月2日、次のように発言した。

「BTSの所属事務所であるハイブが法の網を潜り、BTSをメディアにPRしようとした」

「しかし、BTSがそれほどしてまでPRが必要なグループではない。つまるところ、ハイブの欲がBTSの名誉を棄損するのではないか」

 ここでいう「ハイブの欲」とは、BTSの兵役問題と関連している。

 BTSは現在不動の人気を誇っているので、メディアにへつらう必要は全くない。

 それでも米国での公演に大人数の韓国メディアを招待し、もてなしたのは、韓国での世論を動かしてほしいという下心がうかがえるというのだ。

 実際、BTSの兵役問題は国会でも議論があり、最近一部の議員たちが「BTSが軍隊に行くべきかどうか」について、世論調査で決めようと提案したほどである。

 さらに、国防部(韓国の部は日本の省に当たる)でもBTSの兵役特例に関する世論調査を実施するというニュースに「ハイブ」の株価は前日比7%も急騰した。