なぜ彼らはすすんで選挙運動のボランティアをしてくれると考えているのか

 統一教会の会員であることを知らずに、選挙活動にボランティアとして協力してくれたことを言い訳する政治家もいる。支援してもらえる側からすると、こんなに有り難いことはない。だが、それは政治家からすれば「貸し」をつくったことにもなる。

 人間は、他人から助けられたり優しくされたり良くされると、お礼やお返しをしたいと思うようになる。「貸し」を返そうと考える。これは「返報性の原理」というマインドコントロールに用いられる手法のひとつだ。

 この手法をはじめ、マインドコントロールのテクニックを駆使して、いわゆるカルトと呼ばれる団体が信者を絡め取っていく――この詳細については、すでに7月25日に配信している*2

*2 安倍元首相の国葬は統一教会の「マインドコントロール」に利用されるだけ(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/71101

 たとえば、大学に入学したばかりで生活に不慣れで不安な学生に声をかけてアドバイスする。家族の死や家庭のトラブルに直面したところに、優しく声をかける。話を聞いてもらっただけでも嬉しくて、お返しをしたいという心理が働く。そこに「ちょっと30分だけ話をしませんか」とか「こんど、こういう場所にいってみませんか」などと誘い出して、関係を築いていく。団体名も名のらない。

 そうして先祖の因縁を説きはじめる。学生組織の原理研究会であれば、友人として信頼を得たところで「聖書の勉強をしましょう」と持ちかけてくる。そうやって教義を教え込む。

 そしてカルトと呼ばれる組織が最後に仕掛けるのが「恐怖説得」だ。関係を絶とうとすれば、「こんなに大事な教えを知ったのに」からはじまって「ここで辞めたら地獄に堕ちる」「○○さんはここで辞めて事故にあった」などと脅して、抜け出せなくする。