澎湖島の中心地は、馬公(マアゴン)です。あまり風が強くなかったこの日、住宅地で日向ぼっこをしている猫に出会いました。

 警戒する眼差しで、こちらを見ていました。知らないにおいのする人物だと不審に思ったのでしょうか。「においを嗅ぐためには仕方ないんだよ」と、隠れて観察したいのに頭を出さなければいけないのは不本意な様子でした。

 背景に見えるのは、澎湖天后宮です。台湾で最も古いといわれ、海の女神が祀られています。このあたりは中央老街(旧市街)といい、澎湖島に最初にできた町です。近年、観光用に整備された部分もありますが、古い街並みが残されていて、狭い路地を散策すれば400年前の雰囲気を味わうことができます。

 中央老街を歩いていると、猫が目の前に現れて、「こっちです。案内しますよ」と、誘ってきました。