グーグルのロゴが表示されたイメージ画像(写真:ZUMA Press/アフロ)

 米CNBCや米ブルームバーグによると、米グーグルの持株会社の米アルファベットは、年内の投資計画を見直す方針だという。

ピチャイCEO「採用ペースを著しく落とすべき時期」

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響でネット広告市場が低迷している。広告収入が売り上げの大半を占める同社も対応を余儀なくされ、コストを削減を図るという。

 スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)によると、同社はまず、雇用から見直すという。従業員宛のメモで同氏は「一部の戦略的重要分野では採用を続けるが、採用のペースを著しく落とすべき時期だと考えている」と述べた。

 また、データセンターの新設や設備拡充といった分野でも投資を抑制する方針を示したという。

 新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けたスタートアップ企業は数千人もの従業員を解雇しているが、今回のピチャイCEOの声明は、影響が巨大テクノロジー企業にも及んでいることを示していると、ブルームバーグは伝えている。

アップルとマイクロソフト、売上高予想未達の見通し

 例えば、米アップルは今年2月、630億~670億ドルとしていた1~3月期の売上高予想を達成できない見通しだと明らかにした。米マイクロソフトも、中国のサプライチェーン(供給網)の通常操業への回復が遅く、業績に影響を及ぼしているとし、「パソコン部門の売上高予想を達成できない見通しだ」と述べた。

 ピチャイCEOは今回、「世界経済は打撃を受けている。グーグルもアルファベットもパンデミック(世界的大流行)の影響から免れることはできない」とも述べたという。