2019年4月13日、新宿御苑で行われた「桜を見る会」(写真:ロイター/アフロ)

「桜を見る会」は大炎上となりました。現在の内閣が本件を契機に終焉を告げる可能性が高いと思います。

 政局は政局として、私がとりわけ心配しているのは、誰の目にも明らかこの重大な不正を「大したことではない」などと言い切る人がいることです。

 それ自体は民主主義も何も分かっていないくだらない話ですが、そんな意見に左右されてしまう若い人がネット上に散見されることが心配です。

「選挙で世話になった人をお礼の気持ちで招待して何が悪い。いい話じゃないか」「野党はそんなくだらないことではなく、国家の一大事に対処してほしい。政策のある議論を」といった寝言にもならない書き込みを目にします。

 そこで、廊下での雑談ですが、大学の講義やゼミに出てくる東京大学教養学部の1、2年生から30代の社会人大学院生まで、東大生20人ほどに聞いてみました。

「どうして有権者を買収してはいけないの?」

 これに対して、東大生数十人の母集団でも、相当心もとない答しか返ってきませんでした。まあ、理系が多かったことが一因かもしれません。

 ただ、法学部生は現在教えていないのでいませんでしたが、法学部に進むはずの文科Ⅰ類生であっても、かなり頼りない返事でした。

 東大生は一般常識においてはまだまともな理解が多い母集団であるのは間違いなく、だとすれば、社会全般の若者はどうかと相当心配になりました。

 皆さんは、どうお答えになりますか?