東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)では、ツイッター、フェースブックなどの、ソーシャルメディアの社会インフラとしての力を見せつけられた。
地震発生から3日経った週明けから、各自治体が避難情報をツイッターを通じて発信する動きが広がっている。リアルタイム性とサーバーの安定性を踏まえてのことだ。
筆者を含め多くの首都圏勤務者にとって、地震当日から翌日にかけては、企業内のスタッフ、取引先、友人などとの安否確認で「スマートフォン+ソーシャルメディア」が大活躍をした。
地震の状況についてなんとか携帯のワンセグでニュースを見たとしても、具体的な情報は限られている。どこで何が起こっているのか、ニュースでは分からない情報を真っ先に知らせてくれたのはツイッターのフォロワーからの投稿だった。
また首都圏勤務者は、各々の手段で家路に就いたが、フェースブック上の「友達」の投稿から、電車の運行状況や、どこまで歩くと何時間かかるかなどの情報も得ることができた。さらに、自らの状況をアップすると励ましが返ってくる。それに勇気づけられた人も数多いだろう。
携帯電話が無力であった中、「スマートフォン+ソーシャルメディア」はパニック状態の首都圏において、なくてはならない活躍をしてくれたと言ってよい。
怪しい情報には一定の自浄作用が働いた
そして地震後、徐々に被害の全容が明らかになってきて、被災地から離れた人たちもどうすれば力になれるかを考え始めた。
テレビは丸2日間地震関連のニュースを流し続けたが、ニュースを見ている人たちが何をすればよいか、まではメッセージを送りきれない。
そんな中、ツイッター上では、節電の呼びかけが口コミで広がるなど、きめ細かい情報の発信が行われ、喚起を促した。