韓国国防省、光州事件の性的暴行で公式謝罪

韓国国防省で演説する鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相(2018年9月21日撮影、資料写真)。(c)KIM HONG-JI / POOL / AFP〔AFPBB News

(古森義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)

 韓国軍による日本の自衛隊に対する敵性のにじむ行動が波紋を広げている。実は韓国軍は伝統的に日本を脅威とみなす軍事強化策をとっており、米国から警告を受けた歴史がある。これは日本ではほとんど知られていない重要な事実である。

 北朝鮮の軍事脅威が顕著な1990年代、韓国は北朝鮮に対抗する軍備として最も必要な地上部隊の強化を後回しにして、日本を仮想敵と見立てて海軍や空軍の増強に力を入れた。そして、その施策について米国当局から抗議を受けたという現実が存在するのだ。

今に始まったことではない韓国軍の反日姿勢

 韓国軍が日本の自衛隊に対して挑発的な行動をとっている。現在日本では、その動きの理由として「一部の将兵が勝手に行動したのだろう」あるいは「日韓の政治的な対立のために韓国の一部の軍人が感情的となり、腹立ちまぎれに日本への威嚇的な動きに出たのだろう」という見方が多数派であるといえよう。

 日本と韓国はともに米国の同盟国であり、近年の北朝鮮や中国の軍事脅威に備えて、米日韓三国で防衛協力する必要性が叫ばれている。そんな中で、韓国軍による日本の自衛隊機への危険なレーダー照射などが起きるのは、韓国軍が一時の感情に突き動かされて、過剰な反応へと走ってしまったのに違いない、という見方である。また、たまたま北朝鮮漁船と接触しているところを自衛隊機に見つけられたため、追い払ったのだという解説もある。

 ところが、韓国軍部の反日姿勢は今に始まったことではない。韓国は、二十数年前から安全保障戦略や軍事面でも日本を仮想敵および脅威とみなして、対策をとってきた。韓国軍の反日姿勢には長い歴史が存在するのだ。

韓国海軍の駆逐艦からレーダー照射を受けたP-1哨戒機の同型機(資料写真、出所:Wikipedia