マイアミ在住の新進気鋭画家、ビュー・スタットン氏(32)がロサンゼルス市内のロバート・F・ケネディ公立学校のジムの外装に描いた巨大な壁画。

関係ない「上る太陽」を「旭日旗だ」と大騒ぎ

 まず上の絵をじっくりご覧いただきたい。

 南カリフォルニアの大都市、ロサンゼルスのココナツツリーに昇る真っ赤な太陽。ハリウッド女優を思わせる女性の横顔。スタットン氏のトレードマークは「上る太陽」。これまでにもブルックリンのビルの壁にも描いている。

 ところがである。この壁画にいちゃもんをつけた者がいる。

 ケネディ公立学校があるロス市内ウェルシェア地区に住むコリアンの団体だ。

 「Wishire Community Coaltion」(WCC)ウェルシェア・コミュニティ連合会)ともっともらしい団体だが、実態はこの地域(この地域はロス市内のコリアン人口密集地、通称コリアタウン)に住むコリアンの団体だ。

 「この壁画の太陽は日本帝国主義のシンボルである旭日旗を思い起こさせる」

 「旭日旗はアジア全土を侵略し、アジア人民を弾圧し隷従させた人類に対する犯罪を象徴したものだ」

 「それをなぜロスの、しかも公共教育施設の建物の壁画にしているのか。許せない。直ちに撤去せよ」

 WCCは11月15日付でケネディ公立校長およびロサンゼルス統一学区長らに公開質問状を突きつけたのだ。