【写真特集】開催国とのPK戦を制してW杯8強、ロシア対クロアチア

サッカーW杯ロシア大会準々決勝、ロシア対クロアチア。ロシアのマリオ・フェルナンデス(下)のタックルをかわし、アレクサンドル・サメドフも振り切るクロアチアのイヴァン・ラキティッチ(右、2018年7月7日撮影)。(c)AFP PHOTO/Adrian DENNIS 〔AFPBB News

 ここ数年まだか、まだか、と指折り数えて待っていたW杯は、筆者の心の中では本当にロシアで開催できるのか、という不安に変わっていた。

 4月のモスクワ訪問時でさえ、延々と続く地下鉄入り口のお化粧工事や、道路周辺の舗装改修工事に、「これは大混乱になる」という失敗確信説に全面的に偏った中での7月の訪露は、しかし、まさに驚きの連続だった。

 モスクワに到着した筆者の目の前にはこれまでで一番美しいモスクワの光景が広がる。この国では物事はあっという間に180度転換する。

 世界はドナルド・トランプ米大統領とウラジーミル・プーチン露大統領の首脳会談顛末を巡って騒いでいるが、ロシアで実際に日々何が起こっているかを押さえておかないと物事読み違えまい。

 まず、アエロフロートの東京発便が到着するシェレメティエボ空港Dターミナル。

乗り換えサービスが親切を加えて復活

 機内から到着ゲートに出ると、そこにはロシア人のSU(アエロフロート)係員がいて、翌日、日本ポーランド戦が行われるボルゴラード行きのフライトへの乗り換え案内をしているではないか。

 その昔、東京からの乗客を迎え、乗り継ぎ案内をするのはSUの日本人社員だったが、その役割の重さを理解できないSUは、このサービスをいつの間にか中止し、件の日本人社員はその後日本航空に転職してしまった。

 こんな事情を知る筆者に、到着案内係の再登場は、SU内部での革新的な考え方の変化があったため、としか思えない。

 機内食には、デザート+1として、今回はサッカーボールの形をしたチョコレートが付いていた。

 多くの乗客が成田を出発する時点で、すでにサムライブルーの日本代表ユニフォームを着て乗り込むのだから、そもそも特別なフライトだった、ということは言えるにしても、である。

 小技の効かない、団体志向のSUにして、こんな変化が出てきたロシア、きっとモスクワでもいろいろな驚きが日露・日ソ往復歴40年の筆者にも起こるのだろうと、期待は高まる。

 次の驚きは入国手続き。いつも長時間の列での順番待ちに、つくづくロシアに到着してしまったことを毎回後悔するパスポートコントロール(入国審査)。