4月15日週に北京では「ACM-ICPC 2018(国際大学プログラミング大会)」が開催された。
20日のファイナルで第1位となったのはモスクワ国立大学、第2位はモスクワ物理工科大学と前評判通りロシア勢が実力を発揮した(第3位は北京大学、4位は東京大学)。
ロシアからはこれらの2校以外にも11校がファイナルに参加したが、前年優勝のサンクトITMO大学が9位、13位にウラル連邦大が、14位にサンクトペテルブルグ大学がランキングされ、改めてアルゴリズム分野におけるロシアの能力の高さを示した。
日本からは東大と東工大、筑波大が参加
アルゴリズムとはプログラミングの「設計図」とも言うべき部分で、AIやビッグデータの根幹となるものである。
ちなみに米国のMIT(マサチューセッツ工科大学)は7位、ハーバードおよびスタンフォード大学は14位、インドの最高位は名門IIITが31位、イスラエルからファイナルに参加した大学はない。
日本からは東大のほか東工大(31位、英オックスフォード大、ケンブリッジ大と同位)、筑波大(等外)が参加した。これを見る限り現時点では世界のIT産業の勢力図とACM-ICPCランキングには高い相関は認められないようである。
今回の世界大会の参加選手の顔ぶれを見てみよう。参加選手の多くが日々プログラミングの能力を競い合っている「CODE FORCES」というサイトがある。
米国の「TOP CODER」や我が国の「AT CODER」と同じ類のサイトであるが、コンテスト参加者はCODE FORCESが最も多い。この中に参加選手を一覧できるページがある(参照=http://codeforces.com/blog/entry/57257)。
参加者名はすべてユーザーネームなので、コンテスト参加者以外にはピンとこないかもしれない。赤い文字のユーザーは「レッドコーダー」と呼ばれ、プログラミングの世界ではヒーローである。
さらに最初の1文字が黒いユーザーは「伝説的」レッドコーダーであり、人気アイドルのようにフェイスブック上に勝手応援サイトが立ち上げられるプログラマーも存在する。