米グルーポン(Groupon)の買収に失敗した米グーグルが、今度は少し小規模だがグルーポンと同様のクーポン共同購入サイトの買収に向けて交渉を進めていると報じられている。

 一報を伝えたのは12月21日付の米ニューヨーク・ポスト紙。これを受けて米ニューヨーク・タイムズなどのメディアもこの話題を取り上げている。

「グーグルはクーポン広告市場への進出を必要としている」

 グーグルが交渉していると見られているのは、米リビングソーシャル(LivingSocial)や米バイウィズミー(BuyWithMe)など。

クーポン共同購入の最大手グルーポン

 グーグルが買収に失敗したと言われるグルーポンは、サービス開始からわずか2年という新興企業だが、そのユーザー数は既に3500万人に達しており、世界300都市に市場を広げている。

 これに対し、リビングソーシャルのユーザー数は約1000万人で、市場は120都市、グルーポンに次ぐシェア第2位の企業となっている。またバイウィズミーはシェアが3位、あるいは4位とも言われる企業で、現在12都市でサービスを展開している。

 いずれもグルーポンに比べると規模は小さいが、成長目覚ましい企業であることには変わりはない。

 両社ともグルーポン同様に、飲食店や宿泊施設などサービスが受けられる格安クーポンをネット販売している。クーポンという言葉を使っているが無料で配布される割引券とは異なるため「商品券」と言った意味合いが強い。

 一定時間内に一定の申込数が集まった場合のみクーポンを販売するというサービスで、これはソーシャルショッピングとも呼ばれるようになっている。