数日前に人員削減計画が報じられた米ヤフーだが、今度は同社がいくつかの事業を終了する計画だと伝えられている。
米ウォールストリート・ジャーナルによると、影響を受ける事業は、検索エンジンの「アルタビスタ(AltaVista)」、ソーシャルブックマークの「デリシャス(Delicious)」、ニュース記事収集サイト「ヤフーバズ(Yahoo Buzz)」、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の「マイブログログ(MyBlogLog)」など。このほかいくつかのサービスを統廃合する検討に入っているという。
社内のプレゼンテーション資料の画像が漏洩し、ネット上に公開されたことで話題が広がったのだが、ウォールストリート・ジャーナルは、ヤフーの広報担当者が画像が本物であることを認め「一連のサービスについて選択肢を検討している」と話したと伝えている。
不採算事業や非戦略サービスへの投資を削減し、強みのある中核事業と新技術に注力するのが目的で、「今後、それぞれの事業について評価を行い、数カ月後にはサービスを終了する」としている。
12月14日には全従業員の約5%に当たる650人程度を削減すると報じられていたが、これについてもヤフーは事実と認めた。ただし人員削減とサービス終了の関連性についてはコメントを控えたという。
かつて人気を博したアルタビスタも終了へ
検索エンジンのアルタビスタは1990年代半ばにサービスを開始し、一時は人気を博していたが、やがてグーグルなどのライバルが台頭しシェアが低下していった。同社は2003年にネット広告会社の米オーバーチュアに買収されたが、その年ヤフーがオーバーチュアを買収してヤフーの事業になった。またヤフーも独自に検索エンジンを開発していたが、やはりグーグルとの競争に苦戦し、結局、マイクロソフトと提携して「ビング(Bing)」を採用することにした。