中東・アフリカの7カ国の国民の入国を一時禁止する大統領令を巡って、アメリカ国内でも、あるいは世界でもトランプ大統領への批判の声が渦巻いている。
またTPP(環太平洋パートナーシップ協定)からの離脱、国境税の創設、FTA(自由貿易協定)などの通商関係、中国やロシアとの関係など今後どういう手を打ってくるのか見通しが立たない中で、各国の首脳はトランプ大統領とどういう距離感で接していくべきなのか、頭を悩ましている。
異例の蜜月関係を構築した安倍首相
そんな中で異例の速さでトランプ大統領に接近し、蜜月関係の構築を最優先したのが日本の安倍首相である。
これに対して、アメリカのメディアの中には、「トランプ大統領に取り入ろうとしている」(NBCニュース政治担当ディレクターのチャック・トッド氏のツイッター)とか、「こんなに大統領におべっかを使う外国の首脳は見たことがない」(ニュース専門局MSNBCのアナリスト、デビッド・コーン氏のツイッター)と批判するものもある。
だが私はそうは思わない。日本の安全保障は、アメリカ抜きではあり得ない。相手の大統領がどのような人物であろうとも、緊密な関係を構築することは避けては通れないことである。