自律的な組織を実現する
ビジョンと戦略・施策の連動

 可視化のもう一つのメリットは、自律的な組織への変化を促すことにある。会社の未来像が可視化され、社員の共感を呼べば、社員はビジョンの実現に向けてみずから考え、動きやすくなる。それが組織全体に広がり、自律的な組織になる。西村氏は「社員にいかに自立的に仕事をしてもらうかが経営の悩みですが、会社の未来に共感できなければ社員は動きません」と可視化の重要性を強調する。

シニアマネジャー 西村啓太

 現実に機能し、共感を呼ぶビジョンと自律的組織の実現は、ビジョン・事業戦略・具体的施策までの抽象から具象を一体の未来像として検討するノウハウにかかっている。博報堂コンサルティングでは、この総体としての未来像の仮説を複数構築し、それを具体的なシーンとして可視化。生活者・社員とともに具体的に機能するかチェックする作業を繰り返す。最初にビジョンや戦略を定め、実行段階に落とし込む旧来型のいわゆる“ウォーターフォール式”のコンサルティングに比べて手間はかかるが、ビジョンと戦略・具体的施策を一体として精緻化できるメリットは大きい。

 実際に、新たなビジョンに基づいて、利用客のイメージ、利用シーン、使い方など生活者への暮らしへの関わり方をビジュアルに落とし込むことで、具体的なサービス施策まで立ち上がった好例もある。このように同社では、ビジョンの可視化を通じて、事業創造にまでコミットしている。また、淺見氏は「具体的施策まで一貫して策定することで道筋をつけ、背中を押して企業は変わる。そうした支援には、数字や言葉だけではなく、イメージを伴ったデザイン思考が欠かせません」と、実行支援への関わりを重視する同社のスタンスを説明する。
 

企業成長への貢献を喜びに
正解のない問いを楽しむ

「当社では、顧客企業の事業課題の裏返しとして、成長への解を提示することはありません。新たな要素も含め、成長に向けた未来像を仮説として構築する点に、当社ならではの特色があります」と淺見氏が語るように、課題導出までの要素分解の思考法が主流のコンサルティングファームのなかで異色だ。

 要素の分解・分析では、顧客企業の事業内容をひも解き、そのなかから無駄や課題を抽出して、対策を検討する。もちろん課題の把握は大切だが、同社のコンサルティングでは、分解した要素をそのままにはしておかない。成長のツボ、すなわち「レバレッジ・ポイント」を見つけ、事業を構成するさまざまな要素をビジョンの実現のために再統合する。この再統合は、とりもなおさず“構想して形にする”デザイン的思考そのものだ。そこには、方程式のような正解はない。

 西村氏は「トップライン(売上げ)を伸ばすことは未来を見通すことではなく、“未来をつくる”ことです。そのために私たちは、ビジョン、事業ドメインから、新規事業の創造、事業計画の立案まで、一貫した支援に取り組みます。正解のない問いに挑み、よりよい答えを探し続けることは苦しくもありますが、企業と世のなかの未来を創造できる喜びも大きいのです」と話す。

 バリューチェーン全体から価値を創出し、生活者と交換するまでの広義のマーケティングを得意とする博報堂コンサルティングには、コスト削減の依頼はない。淺見氏は「コストカットの仕事に閉塞感を覚え、成長がもたらす豊かさに貢献したいと、当社の門を叩く人もいます。そこに情熱を燃やしたい方にとって当社は、想像以上の働きがいを感じることができると思います」と、志望者に呼びかける。

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