当たりをつける計算方法
「一夜一夜に人見ごろ(ひとよひとよにひとみごろ)」「人並みにおごれや(ひとなみにおごれや)」「富士山麓にオーム鳴く(ふじさんろくにおーむなく)」。
それぞれ√2、√3、√5の語呂合わせによる覚え方です。
√2=1.41421356…
√3=1.7320508…
√5=2.2360679…
前回「電卓はいかに計算しているのか」では私の電卓の思い出を紹介しました。√キーに興味を持ったことが、電卓を道具から謎解きおもちゃに変身させました。
今回はその√の数値計算の様子を覗いていきたいと思います。3つの計算方法を紹介します。
最初は「当たりをつける計算方法」です。必要なのは2乗の計算だけなので最も基本的な方法と言えます。まず、12=1、22=4ですから√2の整数部分は1です。次に小数第1位を考えるわけですが、0から9までの10通りの数の中から当たりをつけてどれか選びます。
1.5と小数第1位に5を選んだならば、2乗します。
1.5×1.5=2.25>2
これは2より大きいので、1.5より小さい1.4を選んでみます。
1.4×1.4=1.96<2
2より小さいので、小数第1位は4です。次に小数第2位を考えます。
1.41×1.41=1.9881
1.42×1.42=2.0164
これより、小数第2位は1。次に小数第3位を考えます。
1.414×1.414=1.999396
1.415×1.415=2.002225
これより、小数第3位は4。次に小数第4位を考えます。
1.4142×1.4142=1.99996164
1.4143×1.4143=2.00024449
これより、小数第4位は2。したがって、
√2=1.4142…
と分かります。