湾岸諸国の危機感が生み出したOPEC減産合意

クウェート議会選挙が示唆する湾岸地域の政治的緊張の高まり

2016.12.03(土) 藤 和彦
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48555
  • 著者プロフィール&コラム概要

ウィーンで開催されたOPEC総会の様子(2016年11月30日撮影、写真:AP/アフロ)

 11月30日、OPECはウィーンで開かれた総会で、8年ぶりに減産で合意した。OPEC内の産油量トップ3のサウジアラビア、イラン、イラクが互いの立場の違いを克服し、OPECは2014年実質的に放棄していた生産調整機能を復活させた。さらにロシアも初めて減産に応じる姿勢を示すなど、合意は大方の予想を超える広がりを見せた。

 サプライズ合意に関して「死んだはずのOPECが存在意義を示した」(11月30日付ブルームバーグというのが大方の評価である。原油価格も9カ月ぶりの大幅高となった(12月1日の終値はWTI原油価格は1バレル=51.06ドル、ブレント原油価格は同53.94ドル)。

減産合意のアウトライン

 今回の合意のアウトラインは以下の通りである。

(1)OPECの減産期間は2017年1月から半年間(半年間延長する可能性あり)。

(2)減産幅はOPEC全体で日量120万バレル(正確には117万弱)。非OPEC諸国も日量60万バレルの減産を行うことが条件である。

(3)減産に関するモニター機構を設立する(クウェート、アルジェリア、ベネズエラに加えて非OPEC加盟国も2カ国参加する。議長はクウェート代表が務める)。

1
スマートエネルギー情報局TOPに戻る
PR
PR
PR
バックナンバー一覧 »

POWERED BY

  • ソーシャルメディアの公式アカウントOPEN!
    TwitterFacebookページでも最新記事の情報などを配信していきます。「フォロー」・「いいね」をよろしくお願いします!
Twitter
RSS

 

経済産業研究所上席研究員。1960年、愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒。通商産業省(現・経済産業省)入省後、エネルギー・通商・中小企業振興政策など各分野に携わる。2003年に内閣官房に出向(エコノミック・インテリジェンス担当)。2016年から現職。著書に『日露エネルギー同盟』『シェール革命の正体 ロシアの天然ガスが日本を救う』ほか多数。

オリジナル海外コラム

米国、欧州、中国、ロシア、中東など世界の政治経済情勢をリアルに、そして深く伝えるJBpressでしか読めないオリジナルコラム。

>>最新記事一覧へ