ロシア機再び領空侵犯か、大使呼び出し抗議 トルコ政府

着陸する戦闘爆撃機「Su-34」。シリア・ラタキア県にあるロシア軍施設で(2015年12月16日撮影、資料写真)〔AFPBB News

 ロシアがイランに対する武器輸出攻勢を強めている。

 その背景には、イランが国際社会に復帰しようとする中でのロシアなりの思惑があるようだ。

 2月16日、イランのホッセイン・デフガン国防相がモスクワを訪問し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領やセルゲイ・ショイグ国防相と会談した。

 会談ではシリア問題も話し合われたようだが、もう1つの重要テーマがイランによるロシア製兵器の購入だ。

2020年に武器禁輸処置解除

 イランは長らく核開発疑惑に伴う武器禁輸措置を受けており、軍用装備の旧式化が進んでいる。しかし、昨年の核合意によってイランへの制裁措置は段階的に解除されていくことが決まり、2020年には武器禁輸措置も解ける見込みとなった。

 イランは世界有数の産油国であり、経済封鎖が解ければ国防費の増加も見込める。

 こうした中でイランが今後の武器供給元として期待を寄せているのがロシアで、モスクワでの記者会見に臨んだデフガン国防相は、ロシアとの「軍事技術面での協力」の拡大に意欲を示した。

 ロシア側でも新たな大口顧客としてイランに期待を寄せており、気の早いメディアでは「イランは第2のインドになるか?」という見出しも踊った。

 インドは現在、中国を抜いて世界最大のロシア製武器輸入国となっている。実際、2007年に国連安保理がイランへの武器禁輸措置を課すまで、イランは世界3位のロシア製兵器の購入国となっていたから、条件さえ整えばイランが再び大口顧客に復帰する可能性は高い。

 その目玉と言えるのが「Su-30」戦闘機の供与だ。