仏大統領の支持率、同時テロ受け急上昇 12年以降最高に

マルタの首都バレッタで開催された英連邦首脳会議に臨むフランスのフランソワ・オランド大統領(2015年11月27日撮影、資料写真)。(c)AFP/MATTHEW MIRABELLI〔AFPBB News

 フランスで2017年の大統領選を前に、フランソワ・オランド大統領率いる社会党政権が2月11日に“最後の内閣改造”を実施した。

「長年のライバル」と言われたローラン・ファビウス外相が去って、盟友のジャンマルク・エロー前首相が外相として返り咲いた。

 また、フルール・ペルラン文化・通信相が更迭され、後任にはエリゼ宮(仏大統領府)の文化顧問、オウドレ・アズレイが就いた。アズレイは、オランド大統領と半同棲中の女優ジュリー・ガイエの親友である。

 通常はオランドべったりの「ルモンド」も、1面で「大統領の大臣」との見出しでこの人事を批判した。アズレイは政治経験は皆無だが、メディア界にはコネが多い。オランドは大統領選を見据えて、マニュエル・ヴァルス首相の反対を押し切ってアズレイを登用したというのだ。

 今回の内閣改造によってオランドの意のままの政府が誕生した。メディアからは「オランド絶対君主制」の声も聴かれる。

 すでに社会党左派のアルノ・モントブール経済・再生産・デジタル相ら3人も再任されずに、体よく追放されている。彼らは2015年8月の内閣改造でオランドの経済政策を批判していた。クリティアーヌ・トビラ法相が辞任したのを最後に同派は一掃され、政府内にはオランドやヴァルスに反対する声はもはやない。