米IDCがこのほどまとめたスマートフォン市場に関するリポートによると、今年の世界市場における年間出荷台数は14億4730万台となり、前年実績から11.3%増加する見通しだ。
Androidは依然断トツ
これに先立ち同社が報告していた昨年の年間出荷台数は13億40万台で、その前年比伸び率は27.7%だった。これと比較すると今年の伸びは大きく減速することになる。
今年のOS別年間出荷台数予測値は、米グーグルの「Android」が11億4930万台で、その市場シェアは79.4%。これに米アップルの「iOS」(iPhone)が2億3700万台で次ぎ、その市場シェアは16.4%。そして米マイクロソフトの「Windows Phone」が4680万台で、シェアは3.2%になると、IDCは見ている。
こうして見るとグーグルのAndroidは依然、世界市場で大きくリードしているが、IDCによると今年はスマートフォン市場に2つの転換点があるという。
中国スマホ市場、伸び率2.5%とどまる見通し
1つは中国における出荷台数の前年比伸び率が2.5%に低下し、初めて世界全体の伸び率を下回ること。もう1つはAndroid端末の前年比伸び率が8.5%となり、こちらも世界のそれを下回ること。これらは決して一時的なものではなく、少なくとも2019年まで続く今後の傾向だとIDCは分析している。
IDCでスマートフォン市場の調査を担当するライアン・リース氏によると、市場には依然多くの成長機会がある。「だが過去何年もの間、世界を牽引してきたこの2つのセクターで成長減速が始まっている」と同氏は指摘している。