頭打ちの時期を迎えた中国のエネルギー需要

「奇跡の成長」の終わりを告げる原油価格暴落

2014.12.08(月) 川島 博之
    http://goo.gl/unqRQW
  • 著者プロフィール&コラム概要

原油価格が暴落している。その背景に、ここ20年ほど続いてきた中国の奇跡の成長が終わり始めたことがある。

 図1に世界のエネルギー消費量の変遷を示す。現在、世界では石油換算で120億トン余りのエネルギーが使われているが、その約半分を先進国(OECD諸国)が使っている。OECD諸国の人口は12億人、世界の5分の1でしかない。

図1 世界のエネルギー消費量
(単位:石油換算で億トン、データ:世界銀行)

 図1では開発途上国を中国とそれ以外に分けて示した。1990年頃から中国の消費量が異常な勢いで増えていることが分かろう。特に2000年代に入ってからの増加は著しい。2002年から2011年までの10年間の平均増加率は8.7%にもなるが、中国以外の途上国の増加率は3.2%に留まる。

 中国の2001年の石油輸入量は6000万トンに過ぎなかったが、2012年には2億7000万トンにもなった。約10年で4倍。エネルギー価格高騰の背景には、中国の急激な需要拡大があった。

1
スマートエネルギー情報局TOPに戻る
PR
PR
PR
バックナンバー一覧 »

POWERED BY

  • ソーシャルメディアの公式アカウントOPEN!
    TwitterFacebookページでも最新記事の情報などを配信していきます。「フォロー」・「いいね」をよろしくお願いします!
Twitter
RSS

東京大学大学院農学生命科学研究科准教授。1953年生まれ。77年東京水産大学卒業、83年東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得のうえ退学(工学博士)。東京大学生産技術研究所助手、農林水産省農業環境技術研究所主任研究官、ロンドン大学客員研究員などを経て、現職。主な著書に『農民国家 中国の限界』『「食糧危機」をあおってはいけない』『「食糧自給率」の罠』など

中国

経済の爆発的な急成長と引き換えに、中国には様々な歪みも表れてきている。減速する世界経済を中国は支え、牽引することができるのか。豊富なデータや現地情報をもとに、世界経済を左右する中国経済の行方を読み解く。

>>最新記事一覧へ