先週、伊藤乾氏が大麻特区の記事(「時代遅れのカジノはやめて大麻特区で大儲けしては?」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42044)を書いておられますが、これに触発されて、別のアプローチから大麻栽培について書いてみます。

 日本では2008年に北海道北見市で産業用大麻特区が認定され、まだわずかですが、栽培が始められています。

 「産業用大麻」とは、大麻の麻薬になる成分(テトラヒドロカンナビノール、THCとも言う)をほとんど含まず、繊維の麻はもちろん食用油から建材にいたるまで2万5000種類の生活用品の原材料になるそうです。

 また特区とは別に、日本でも従来から大麻栽培は行われていますが、大麻の栽培は大麻取締法によって厳しく制限されています。簡単に栽培免許が下りないことでも有名です。

 そのためでしょう。北見市以外の北海道の農家でも栽培を始めたところもあるようですが、まだまだ大量生産とまではいかないようです。鳴り物入りの大麻栽培も、特区指定後6年でいまだ助走期間中です。

防犯に適した栽培地の条件とは

 特区の指定をしてからの道のりがこんなに長いのは、おそらくは防犯対策が難しいからでしょう。大麻を違法に栽培して逮捕される人が後を絶たないのが近年の日本です。北見市で栽培される大麻草が麻薬成分を含んでいないといっても、そんなことは知らずに盗みに来る人もあとを立たないと予想されます。