本記事はマネックス証券の米国株 MARKET PICK UP/中国株 MARKET PICK UPを転載したものです。本資料のご利用については、必ず記事末の「ご留意いただきたい事項」をお読みください。当該情報に基づく損害について株式会社日本ビジネスプレスは一切の責任を負いません。

先週の中国株式市場
―ハンセン指数、中国IPO再開と「占領中環」を背景に軟調な推移継続―


<先週の概況>

先週の中国株式市場はまちまちでした。ハンセン指数は前週比2.58%下落し、2万3,678.41ポイントで引けました。一方、上海総合指数は堅調に推移し、週間ベースで18.3ポイント高の2,347.72ポイントとなっています。

ハンセン指数は、HSBC中国製造業PMIの改善を受けて反発した場面が見られましたが、「占領中環」の民主運動を巡る懸念がくすぶるとともに、中国IPO再開による投資家心理が悪化し、週後半に再び下落しました。


中国株式市場バリュエーション




業種別リターン



香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング



<上昇>

香港ハンセン指数構成銘柄のうち、6銘柄は上昇、1銘柄は変わらず、43銘柄は下落しました。小売や電力などのディフェンス株が堅調な推移が目立ちました。小売の康師傅控股(ティンイー)は上昇率のトップになり、週間で6%近く上昇しました。また、小売大手である中国旺旺控股(ワンワン・ホールディングス)や電力事業投資会社である電能実業(パワー・アセッツHldg)なども買われました。

<下落>

一方、インターネット大手の騰訊HD(テンセント)週間で約7%下げたほか、匯豐控股(HSBCホールディングス)や通信キャリアの中国移動も大きく売られ、3銘柄でハンセン指数を300ポイント超押し下げました。

先週発表された主な経済指標

9月23日 HSBC中国製造業PMI 9月 50.5 市場予想 50.0 前月 50.2

日本時間23日10時45分に発表された8月のHSBC中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.5と、市場予想の50.0を上回り、前月の下げから小幅に反発しました。全体を俯瞰してみると、9月のHSBC中国製造業PMIは好不況の分かれ目である50を上回ったことに加え、前月から小幅に上昇したことから、製造業の景況感が短期的に改善しているようです。

内訳を見ると、各構成指数は前月と比べてまちまちでした。上昇が目立ったのは新規受注(51.3→52.3)と新規海外受注(51.4→53.9)でした。一方、輸入価格(49.7→46.2)及び生産価格(49→46.4)が50を下回って下落し続いてきたことには注意が必要です。




今後発表される主な経済指標

10月1日 中国製造業PMI 9月 市場予想 51 前月 51.1

政府発表の製造業PMIは日本時間今週10月1日10時に発表される予定です。前述のとおり、HSBC中国の製造業PMIは前月と比べると小幅に改善していますが、政府が集計するPMIも同じように上昇できるか注目したいところです。

市場では前月の51.1から0.1ポイントの低下の51.0が予想されています。




マーケットビュー

―香港株は「占領中環」運動で下げ続き、中国製造業PMIに注目―

先週のハンセン指数は週間ベースで627ポイントの大幅下落となりました。米国の早期利上げ観測が改めて浮上したことや、先週24日から25日にかけて中国国内の11社のIPOによる株式需給の悪化が懸念されたことから、資金が香港から中国または米国に流出する流れが続いてきました。加えて、香港の中環地区(セントラル)で「占領中環」と呼ばれる民主派運動の準備が進んでいると伝わったことも重荷となりました。市場ではデモが激化した際の経済への悪影響の懸念から、様子見姿勢も強かったと思われます。

とはいえ、ファンダメンタル面または資金面を見ると、香港株の地合いはそれほど悪くないと考えられます。先週発表されたHSBC中国製造業PMIが予想外に改善したことが好感され、一時的に反発した場面がありました。また、先々週に中国人民銀行が常設の臨時貸出制度である「スタンディング・レンディング・ファシリティー(SLF)」を総額5000億元実施したことや9月上旬に欧州中央銀行(ECB)が最大5000億ユーロ規模のABS購入計画を示したことなどから見ると、中欧とも緩和的な金融政策の姿勢を示しており、これから香港株は豊富な流動性に恵まれると考えられるでしょう。さらに、RSIやボリンジャーバンドなどのテクニカル指標を参照すると、ハンセン指数は売られすぎのサインが見られました。

但し、28日に香港セントラルで民主派と警官隊が衝突したことを受けて、29日には香港ドルは対米国ドルで1年半ぶりの大幅な下落となり、ハンセン指数も大幅に下落してスタートしました。テクニカル面では、250日の移動平均線(2万3,174ポイント)や心理的な節目である2万3,000ポイントが支えとなりそうです。デモを巡る懸念で短期的な調整は避けられそうにありませんが、売り一巡後反発する可能性があり、投資の妙味が出てくるのではないでしょうか。その他の材料としては10月1日に発表される中国製造業PMIが注目されています。

なお、中国の国慶節のため香港市場は10月1日から10月2日まで、上海市場では10月1日から10月7日まで休場となります。

フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川(Tony Lin)

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