総務省が敬老の日(9月15日)に合わせて高齢者人口の推計を発表した。

 65歳以上の高齢者は前年比111万人増の3296万人で、総人口に占める割合は0.9%増の25.9%。いずれも過去最高を更新した。

 年代別では、75歳以上が前年比31万人増の1590万人で、総人口に占める割合は12.5%。初めて8人に1人が75歳以上ということになる。また80歳以上は964万人で、来年には80歳以上の高齢者だけで1000万人の大台を突破すると予想されている。

 一方、産業界の人手不足は深刻だ。人材確保に躍起になる企業は非正規社員から正社員への転換を進めるとともに、障害者の採用も拡大している。25歳から44歳までの女性、いわゆる「子育て世代」の労働力率は7月末に74.2%となり、過去最高を記録した。

スウェーデンで話題のロボットドラマ

 「労働人口が減る中で、ロボットが活躍する分野は確実に増える」

 こう唱えるのは、産業用ロボット大手、安川電機の津田純嗣会長だ。人手不足が広がっている介護や物流、食品製造などの分野でロボット導入の動きが広がると予測する。

 ロボットとの共生が現実味を帯びてきている昨今、スウェーデンで人間型ロボットを扱ったテレビドラマが放送され、話題を呼んでいる。

 舞台は近未来のスウェーデンだ。人間(human)型ロボット(robot)なので「hubot」と名付けられた自律型ロボットが、人間の生活の様々な場面に浸透している。「倉庫内の物流をひたすらこなす」「家事労働をする」「老人と生活を共にし、介護をしたり趣味を一緒に楽しむ」など、hubotは次第に人間の仕事を代替していく。

 ここで特徴的なのは、機械だと分かっていても、表情・動作・話し方が人間を真似て精巧に作られているので、日々の生活で接するうちに、少なからぬ人々がhubotに感情移入してしまうところだ。他方、hubotにより人間が次第に追いやられ、最終的にはhubotと人間との関係が逆転してしまうことに不安を覚える人たちがいる。彼らは「アンチhubot」の政党を立ち上げ、社会運動を展開するようになる。