本記事はマネックス証券の米国株 MARKET PICK UP/中国株 MARKET PICK UPを転載したものです。本資料のご利用については、必ず記事末の「ご留意いただきたい事項」をお読みください。当該情報に基づく損害について株式会社日本ビジネスプレスは一切の責任を負いません。

先週の米国株式市場
―利上げ早期化観測などから急落―


<先週の概況>

先週の米国株式市場は、利上げが早期化するとの懸念やアルゼンチンのデフォルト問題、ポルトガルの大手銀行の破綻懸念などから市場のセンチメントが悪化し、大きく売られました。ダウ平均は週間で500ドル近い大幅な下落で、ほぼ年初の水準まで戻した格好です。

ハイテク株比率の高いナスダック総合指数の下落率はダウ平均やS&P500に比べるとやや小幅にとどまりました。


米国株式市場バリュエーション




業種別リターン



ダウ平均採用銘柄 週間騰落率ランキング



<上昇>

ダウ平均が週間で500ドル近い急落となり、上昇したのは市場予想を上回る良好な決算を発表したプロクター・アンド・ギャンブル(PG)1社にとどまりました。

<下落>

31日の急落時にはダウ平均採用銘柄がすべて下落するなど多くの銘柄が売られました。中でもエクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)などエネルギー関連株の下げが目立ちました。

先週発表された主な経済指標

非農業部門雇用者数(前月差) 7月 +20.9万人 市場予想 +23.0万人 前月 +29.8万人(上方修正)

1日に発表された雇用統計で非農業部門雇用者数は前月から20.9万人の増加と市場予想を下回りました。6月分は28.8万増から29.8万人増に上方修正が行われています。市場予想を下回って雇用者数の伸びが前月から鈍化しましたが、悲観する必要はないと思われます。

7月分は堅調な増加の目安とされる20万人増を上回っているとともに、元々28.8万人と非常に強い数値だった6月分がさらに上方修正されるなど、米国の労働市場の順調な回復が続いていることが改めて明らかになった格好です。同日に発表されたISM製造業景況感指数なども良好で、米国経済は堅調に推移していると見てよさそうです。



今後発表される主な経済指標

8月5日 ISM非製造業景況感指数 市場予想 56.5 前月 56.0

先週重要な経済指標が一挙に発表されたこともあって、今週は経済指標の発表は少なめですが、5日にISM非製造業景況感指数が発表されます。

1日に先に発表された製造業指数は57.1と改善と悪化の分岐点となる50を大きく上回り、2011年4月以来約3年ぶりの高水準でした。個人消費関連の指標が堅調に推移していることから、サービス業の景況感を示す非製造業指数についても前月の56.0前後の堅調な数値が期待されます。


マーケットビュー
―良好な経済指標と企業業績を背景に押し目を拾っていい局面―

先週のマーケットビューでは重要指標の堅調な内容の発表と良好な企業決算とあわせて株式市場は一段高する可能性が高いと述べましたが、結果は週間でダウ平均は500ドル近い大幅下落となりました。まずは予想が大きく外れたことを率直にお詫びしたいと思います。ただ、筆者は今回の急落は積極的に押し目を拾ってよい局面ではないかと考えています。その理由は以下のとおりです。

31日にダウ平均は300ドルを超す急落が起き、市場では「4―6月期のGDP上振れなどから利上げ時期が早まるとの観測が高まった」であるとか「アルゼンチンのデフォルト問題がセンチメントを悪くした」などの解説が行われています。ただ、FF金利先物の利回り予測を確認するとマーケットの利上げ予想時期は2015年8月とGDP発表前から大きな変化はありません。アルゼンチン問題についても以前から報じられていて、デフォルトの影響度を含めて大きな驚きはないはずです。つまり、今回の急落にさしたる理由はなく、結局高値圏で売りが売りを呼ぶ展開になったといったところだと考えています。

筆者はこれまでも繰り返し述べてきたとおり、米国株の投資タイミングは米国の実体経済や企業業績を基準に考えるべきだと思っています。それでは現在両者はどういった状況でしょうか。

本レポートでも述べたとおり、雇用統計からは労働市場が堅調に拡大していることが伺え、企業側からみた景況感を示すISM製造業指数は3年ぶりの高水準です。米国経済でもっとも重要な個人消費についての指標も、7月の新車販売台数が1650万台(年率換算)近くと、落ち込みの兆候は見られません。更に企業業績は、トムソン・ロイター社の8月1日時点の集計によれば、S&P500採用銘柄の4―6月期決算は前年同期比7.7%の増益と、25日時点の6.5%増益から上方修正されました。既に500社中378社の決算発表が行われ、うち69%がアナリスト予想を上回る利益を発表しています。

以上のように、米国経済・企業業績とも大変良好な状態にあると言ってよいでしょう。実体経済や企業業績が良好な中での急落だからこそ、押し目を拾える好機なのではと考えております。

フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕

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