米アマゾン・ドットコムは7月30日、インドの電子商取引事業を拡大するため、20億ドル(約2055億円)の追加投資を行うと発表した。新たに複数の物流施設を建設するなどして、規模を拡大し、サービス強化を図るという。

事業開始から1年、取り扱い商品1700万点に

アマゾン、3Dプリント商品の取り扱い開始 オーダーメードも

アマゾン・ドット・コムのロゴ〔AFPBB News

 アマゾンが同日インドのウェブサイトで公開したプレスリリースには、投資の期間や対象など具体的なことは書かれていない。

 だが米 ニューヨーク・タイムズは、アマゾンは新たに物流拠点を5つ開設し、収納・保管能力を約50万平方フィート(4万6000平方メートル)へと倍増させる計画だと報じている。

 アマゾンがインドの電子商取引サイト「Amazon.in」を開設したのは昨年6月のこと

 当初は700万冊の印刷書籍と1万2000タイトルのDVD/ブルーレイ商品でスタートしたが、今は約1700万点の商品を扱い、家電や日用品、電子書籍、音楽、ゲーム、アパレル、スポーツ用品など幅広い商品をそろえている。

インドでは他国と異なるビジネスモデル

 米ウォールストリート・ジャーナルによると、アマゾンのインド事業は、米国や日本におけるビジネスとはスタイルが異なる。

 というのもインドでは小売業の外資規制があるからだ。これにより同社は商品を自社で直接販売できない。そこで、同国の小売業者に電子商取引のインフラ(ウェブサイト、商品保管倉庫、物流ネットワークなど)を提供し、その使用料を得ている。

 インドにおける小売業の外資規制について、以前、米アップルのような単一ブランドの企業は30%の製品、部品をインド企業から調達しなければならないと報じられた