経営のためのIT活用実学

日本で花開くか?
あらゆるモノがつながる「IoT」「M2M」薄利多売のビジネスモデルが大化けするカギとは

2014.06.26(木)  桑津 浩太郎

2013年以降、欧米先進国を中心に「M2M(Machine to Machine)」「IoT(Internet of Things)」ブームが勢いを増している。日本においてもコマツの建設・鉱山機械の遠隔監視などが注目を集めているが、次世代のITトレンドとして、人間以外の機器、社会・環境等に対する各種センシングを全世界的な規模で実現し、新たなビジネスモデルを構築しようという動きが活発になっている。

 通信事業者による各種標準化の取り組みだけでなく、ゼネラル・エレクトリック(GE)などの重電機器メーカー、米国政府による研究開発支援の動きなども進んでおり、10年以内に1兆個のセンサーを使う社会(Trillion Sensors Universe)の実現を目指す「T Sensors Summit」など、M2M、IoTをとりまく環境は急速に盛り上がりつつある。

 「モノのインターネット」を意味する「IoT」はここ2~3年の流行りワードであるが、その前身とも言うべき「M2M」は、実は1990年代からそれなりに市場は形成されていた。日本においては自販機、ガス・水道メーター、ホームセキュリティが3大用途であり、500万~600万のM2Mとして実現されている。

 自販機においては在庫管理から年齢認証、人センサー(通過した人数等をカウントする)機能、ガス・水道メーターにおいてはメーター測定、異常検知と管理センターへの通知機能などが提供されており、地味ながら安定した市場を形成してきた。

 今後、期待されるM2M、IoTの対象も、エネルギー・水道等のメーター、セキュリティ、自動車等の分野が量的に大きく普及すると見込まれる。

 さらに市場の注目は、ヘルスケア、都市管理(人、車、環境)、さらには家畜、ペット(犬、猫、温度管理の必要な爬虫類や熱帯魚水槽等)など、広範な範囲に広がっている。厳密に言うとヘルスケアは人間が対象であるからM2Mに含めてよいのか? と思うのだが、通信等の業界団体においては、M2Mの最重要市場分野と位置づけられている。M2Mの定義もかなり柔軟になっているようだ。

M2Mのビジネスモデルの課題

 実はM2M、IoTは、技術的な挑戦としてそれほど高いハードルがあるわけではない。

 兆単位のセンサーに対応したネットワークとトラフィッ…

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