消費税増税から家計を守る奥の手は
食べ物を「捨てない」こと

食の社会学(第7回)

2014.03.24(Mon) 菅 慎太郎
筆者プロフィール&コラム概要

 4月からの消費税増税までもうあとわずか。値札の付け替えや、税別表示の告知、価格の見直しなど、増税への対応が至る所で行われている。メーカーや小売業は駆け込み需要という嬉しい要素もある一方、その反動としての消費の冷え込みを警戒している。アベノミクスを推進する安倍政権は、ベースアップ等、従業員の昇給を求めているが、実感が伴うまでは、消費者は家計を守るべく防衛的な消費にならざるを得ない。

 そんな中、「まとめ買い」「買いだめ」などの家計防衛の方法がメディアを通して紹介されている。だが、しょせんは「消費の前倒し」をしているに過ぎず、いわばその場しのぎと言わざるを得ない。消費者は、いずれボディーブローのように響いてくる3%という負担増に直面しなければならない。

果物も野菜も約9%が捨てられている

 「食品ロス率」という言葉を聞いたことがあるだろうか。食材として使用、またはそのまま食べられるものとしての重量を「食品使用量」、そのうちの食べ残しや廃棄されたものを「食品ロス量」として、「食品ロス量/食品使用量×100」という式で求められるのが食品ロス率(%)である。

 以下は、その「食品ロス率」を食品別に見たグラフである。

主な食品別の食品ロス率(出典:農林水産省「平成21年度食品ロス統計調査」、以下同)
拡大画像表示

 最もロス率が高いのが「果実類」で8.9%。皮を剥く際などに、果実の実の部分まで過剰除去してしまうのが6.9%もある。まだ食べられる部分が残されたまま捨てられているケースもある。

この連載記事のバックナンバー
トップページへ戻る

株式会社味香り戦略研究所 味覚参謀、口福ラボ代表
1977年埼玉県生まれ。味覚コンサルタント&コピーライター。「おいしさ」の表現を企画する口福ラボを主宰し、味香り戦略研究所では「味覚参謀(フェロー)」としてマーケット分析、商品開発を手がける。キッズデザインパーク講師。日本味育協会認定講師。渋谷珍味研究会顧問。鹿児島市新産業連携創出WGアドバイザー。


食の万華鏡

食の安全に対して国民の関心が高まっている。今後、安全で美味しい食の供給国としての日本を考えた時にもこの問題は重要になる。食の安全の話題を中心に、食トレンド、食品マーケットなど、食にまつわる様々なテーマを取り上げる。