本記事は2月13日付フィスコ企業調査レポート(トレジャー・ファクトリー)を転載したものです。
執筆 客員アナリスト 
佐藤 譲
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15年2月期以降、新規出店ペースを加速化

 トレジャー・ファクトリー<3093>は衣料品、雑貨、電化製品、家具、ホビー用品等の総合リユースショップ「トレジャーファクトリー」、衣料品・服飾雑貨に絞った専門リユースショップ「トレジャーファクトリースタイル」などのリユースショップを首都圏中心に展開している。店舗数は2013年12月末で73店舗(うちFC4店舗)。2013年5月に関西エリアに初出店を果たしたほか、11月には新業態の古着アウトレット「ユーズレット」を出店するなど、収益拡大に向け積極的な事業展開を推進している。

 2014年1月14日付で発表された2014年2月期の第3四半期(2013年3-11月)累計業績は、売上高が前年同期比13.6%増、経常利益が同9.5%増と増収増益基調を継続した。既存店の売上が堅調に推移したほか、新規出店店舗も順調に売上を伸ばしているのが主因だ。商品カテゴリー別では主力の衣料品・服飾雑貨に加えて、電化製品、家具なども好調に推移した。利益率は販促施策の実施や運送コストの増加などで若干低下したが、増収効果でカバーした。12、1月の既存店売上高も前年同月比で8.4%増、10.8%増と好調な推移で、通期業績も経常利益で前期比8.2%増と過去最高を連続で更新する見通しだ。

 同社は来期以降、新規出店のペースを年間10店舗以上へ加速化させていく方針だ。関西エリアでの販売状況が順調に推移しており、同エリアでの出店を行っていくほか、中京圏など他の大都市エリアへの進出も視野に入れている。また、来期も新たな業態を追加する予定だ。独自開発したPOSシステムを強みとした質の高い経営管理力と新規出店、新業態の開発による新規顧客層の獲得により、今後も高成長が期待されよう。

Check Point

●独自開発したPOSシステムが競争力の源泉
●新業態となる古着アウトレットは順調な滑り出し
●2014年2月期は過去最高業績を更新する見通し

事業概要

店舗数は年間5~9店舗ペースで拡大を続け関西にも進出

(1)事業内容

 同社は衣料品や電化製品、家具、ブランド品、雑貨品などの総合リユースショップ「トレジャーファクトリー」、衣料や服飾雑貨に絞った専門リユースショップ「トレジャーファクトリースタイル」、古着アウトレット専門ショップ「ユーズレット」の直営店舗運営を主力事業として首都圏を中心に展開している。そのほかFC契約により「トレジャーファクトリー」4店舗を福島県で出店しているほか、2010年に事業譲渡によって取得したブランドバッグやアクセサリーなどファッションレンタル事業の運営も行っている。ただ、直営店舗事業の売上高が全体の99%超を占めており、その他の事業が収益に与える影響は軽微となっている。