低炭水化物ダイエットはリバウンドしやすい

年末年始、食と運動で減量にチャレンジ(前篇)

2013.12.20(Fri) 漆原 次郎
筆者プロフィール&コラム概要

 忘年会、正月休み、新年会と、年末年始には食生活が乱れる場面がいつにもましてある。体重が増えてしまう“わな”が、そこかしこにあるわけだ。

 一方で、新年を迎えるにあたり、「一年の計は元旦にあり。2014年こそは何キロ痩せよう」と目論んでいる人もいることだろう。

 そこで年末年始のこの時期に、「痩せること」、つまり広義の意味での「ダイエット」を改めて見つめてみることにしたい。

 痩せるためには、食事になんらかの制限をするか、それとも運動をするか。大きく2つの方法があることを多くの人は知っている。「私は食事を抑えて痩せる」「運動をして痩せる」と、ダイエット方法の嗜好も出てくる。だが、それぞれには“痩せ方の質の違い”というのもあるようだ。どうせなら“上質な痩せかた”のできるダイエット法を知っておきたい。

 そこで今回は、ダイエット指導で定評のある医学博士の内山明好氏に話を聞くことにした。内山氏は、健康を維持しつつ、リバウンドをしないダイエットを重視し、これまで数々の人びとにダイエット指南をしてきた。現在は、パークサイド広尾レディスクリニックの院長を務めている。

 前編では、そもそも痩せるとはどういうことかを聞くとともに、食事制限によるダイエットの効果や影響を説明してもらう。後篇では、もう1つのダイエット法である運動の効果や影響を説明してもらったらうえで、「なにが“よいダイエット”なのか」まとめてもらうことにしよう。

脂肪はエネルギーの備蓄庫

──食事制限によるダイエットについて聞きます。そもそも、食べないことを続けるとなぜ痩せるのでしょうか?

内山 明好(うちやま・あきよし)氏。医学博士。1980年、浜松医科大学医学部卒業。1983年、同大学整形外科学講座助手、ハーバード大学リサーチフェローも務める。1991年、エーザイに入社し、ファーマコビジランス、薬事部門長を担当。2000年に医学情報・薬事政策担当執行役員に。2002年、グラクソ・スミスクライン入社。取締役開発本部副本部長としてファーマコビジランス、市販後調査、薬事、臨床開発などを担当。2004年、アーテイジ設立。2013年2月よりパークサイド広尾レディスクリニック院長に就任。著書に『究極の減量理論! Q脳ダイエット』がある。

内山明好氏(以下、敬称略) 私たちは、筋肉を動かすときにエネルギーを使います。また、内臓が動いているのもエネルギーが使われています。このエネルギーを、私たちは食事から得ています。

 食事をしなくなると、エネルギーの供給が途絶えます。そうなると、体はエネルギー源になるものを“体内にあるもの”から用意しなければなりません。その1つが脂肪です。

 脂肪は、食事で得られたエネルギーの余剰分が蓄積されたものです。食事をせずにエネルギーが入ってこない間は、脂肪が燃焼されてエネルギーとして使われるわけです。脂肪が使われれば、その結果として体重が減る、つまり痩せるということになります。

 体重の増減の基本にあるのは、体に入ってくるエネルギーと、体から出ていくエネルギーの差し引きです。プラスになればエネルギーが脂肪に貯えられていって体重は増えるし、マイナスになれば逆に体重は減ります。

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1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。


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