米マイクロソフトの新しい基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8.1」はプレビュー版が公開され、今年後半には正式版も公開される。米インテルは「ハスウェル(Haswell)」の開発コード名で呼んでいた第4世代コアプロセッサーを市場投入した。

 これら新しい“ウィンテル”を搭載するパソコンが登場することで市場は活気づくと業界関係者は期待している。だがマーケットの専門家の見方は少し違うようだ。

4月の回復もつかの間、5月は逆戻り

ウィンドウズ8.1に「スタートボタン」復活

ウィンドウズ8.1もPC販売の起爆剤にはならず〔AFPBB News

 米IDCよると、世界のパソコン出荷台数は今年の5月に再び減少したという。これに先立つ4月は若干持ち直したが、5月になって逆戻りした。

 このままでいけば今年の年間パソコン出荷台数は先の予測値に届かない可能性があるとIDCは指摘している。

 IDCが以前に公表していた今年1~3月期の世界パソコン出荷台数実績は7629万台。これは前年同期比13.9%減と、同社が統計を取り始めた1994年以降最大の落ち込み。

 そして4月は、中南米とEMEA地域(欧州・中東・アフリカ)が比較的好調だった。このことから4~6月期はわずかながらも改善が見られると同社は予想していたが、5月は英国とインドを除くこれらの地域すべてが振るわなかった。

 同社が今年5月に出していた出荷台数予測は、4~6月期が前年同期比11.7%減、7~9月期が同4.7%減、10~12月期が同1.6%減、そして2013年1年間は前年比7.8%減。いずれも1年前から減少するとの見通しだ。

 しかもこれらは今年3月の予測を下方修正した結果だ。米シーネットなどの海外メディアは、「IDCは今回の最新データを考慮して、これをさらに下方修正しそうだ」と伝えている。